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ファイアーエムブレム 新・紋章の謎から学ぶ_その1

さて、遂に「個人的な真打ち(理由は後述)」登場という感じですw
そういえば、ゲームに限らずフィクション全般について思うのが、
フィクションって、殆どは娯楽目的の為だけに存在していると思うんですけど、
娯楽だけじゃなく、学び目的にも使うというのは、何とも贅沢な話ですねw

さて、本題です。
このゲームから最も学べる事は何か、多分「戦略(まぁ、シミュレーションですから)」なんじゃないかと思いますので、
その点を中心に。
と言いつつ、まずは「ストーリー」から触れてみたいと思います。

あと、前提として、僕はリメイク前(SFC版)も散々プレイしているので、
結構、説明をはしょっている部分も多いかもしれません。
説明を求められた場合には、それなりに話はしますけど。

1.ストーリーについて

このゲームは「戦争(ちなみに、喧嘩も規模の小さい戦争だと思ってます)ゲーム」です。
で、「戦争における正義」とか、「戦争が起こったことによる悲劇」というのを、
痛感することが出来ます。

前者は、例えば「マムクートという"少数民族(現実だと、例えばアイヌとか)"であるが故に、
差別され迫害され続けてきた集団と、その集団の王であるメディウスは果たして悪なのか?」
とか、他にも敵キャラ(ハーディンとかガーネフとか)にも同じ事が言えます。
このゲーム、一見すると「正義が悪を倒す」王道ストーリーに感じられるんですけど、
「敵側にも正義があって、ただそれがぶつかり合っている」っていうだけなんですね。
で、その辺の内容も、それなりに描いている(ただし、女神転生よりは薄いですけど。ただ、それも一つポイント)ので、
その辺は学べるんじゃないかと思いますね。

で、女神転生(真1と真4)とのストーリーの比較でいきますと、
FEの方が、「勧善懲悪さが強いが、だからといって、完全な勧善懲悪でもない」というのと、
FEの方が、「天使や悪魔といった想像上のキャラが殆ど出てこない分、イメージはしやすい」というのと、
FEの方が、「雰囲気が妙に暗くない分、とっつきやすい」という辺りがあるかなと。

まず、一点目については、女神転生のテーマの話って、
「とても哲学的で難しい」というのがあると思いまして、
で、こういう話を「いきなり」すると、コチラ http://www.twitlonger.com/show/n_1s0ir13 と同じく、
混乱の元にしかならないと思うんですよね。
だから、「段階」が重要なんじゃないかと思いまして、
じゃあ、まずはFEからの方が良いんじゃないかなぁと。
で、ドラクエやFF(個別の作品によっても違うが)よりは、
FEの方が勧善懲悪さは弱いと思うので、
題材としては、結構ちょうど良いのかもしれません。

二点目については、むしろFEの方がイメージが沸きやすい分、キツイんじゃないですかね。
天使や悪魔って、人間を象徴化しただけの存在だと思いますけど、
そうなると、オカルトチックになって、説得力は薄れるんじゃないかなぁと。
でも、このゲームでは「人間同士」で喧嘩してますから。

三点目については、女神転生の方だと、
タイトル画面のBGMとか、
オウム真理教を連想する様なBGM」とか、
音楽の幾つかに、「このテーマを扱うにあたって、このBGMにする必然性は無いのでは?」という部分がありました。
ストーリーがエゲツないとかは、テーマ的に「そうせざるを得ない」と思うんですけど、
プレイする最初の時点から、とっつきにくさまで出す必要性はあったのかなと。
といっても、まぁ微妙なんですけど。
でも、FEの方は、いかにも王道的なBGM(といっても、曲によっては悲しいけど)が多いので、
とっつきにくさは感じないのではと。

総括すると、「FEをやる前に、女神転生をやらない方が良い」というのは、あるかもしれないですね。
勿論、女神転生の方が好きって人は別として。

次に、「悲劇」について。
ゲーム内のサブシナリオである「新・アカネイア戦記」の、「カミュとニーナ」の話なんかは、
「戦争が起きなければ、結ばれたのでは?」と、思わずにはいられなかったですね。
だって、国が対立している中で、その国の軍人と姫の恋愛を許容するなんていうのは、
言ってしまえば、「許されない恋愛」だと思いますし。
実際、対立していない国同士では、マルスシーダが結婚しているわけですし。
だから、「対話の放棄により、戦争を起こしてはならない。なぜなら、こういう悲劇が生まれるから」となるんじゃないかと思いますね。
で、これ、もう少し抽象化すると、
「個人として期待したりされたりしている役割を果たすという点において、その役割に対する一定の理解が必要なのではないか」
という一面もあるんじゃないかと思いますね。

あと、これは戦争とは直接関係ないんですけど、
「言葉」って何なのかって思う所がありまして。
で、「どうして歴史の上に言葉が生まれたのか」という某音楽の歌詞もあったりするんですけど、
言葉って「和解」の為に生まれたという一面があるんじゃないかと思いましたね。
言葉を介さずして和解することは不可能だとは思わないですけど、
それはハードルが高いですし、言葉を介さない分、齟齬が発生しやすいというのもあると思うので。

次に、これも戦争とは直接的には関係がないんですけど、
「ジゴロやヒモ」の関係を想起させる部分が、
今回追加された「外伝」部分のストーリーにありましたね。
テンプレートとして、苦しめられている人間がいた時に、
「苦しめられずに済むには、〜をしなければいけない」と話し、
苦しみから開放させるという話。
で、結果として、「貴方の言うことなら、何でも聞きますし従います」という風に、
助けられた側はなっていくと。
で、ここまでは多分、「悪い」とされない部分なんじゃないかと思うんですけどね。
ただ、ここからエスカレートして、
「何でも聞きますし従います」と言ってるからといって、
果たして本当に何でも命令して良いのかという所に「品性」が出るんだと思いますね。
あと、「長期的戦略」とかもあるかな。
誰しも「欲望」というものがあって、それは決して否定出来るものではないというのは、
個人的にも多々実感する所(僕の場合、主にエロス方面ですけどw)ではあるんですけど、
だからといって、その欲望を全て相手にぶつけて良いのかというと、
まず「同意の確認」はしなきゃマズイと思いますし、
同意を得たとしても、それを逆に自分がされた時に嫌だと思うなら止めた方が良いと思いますし、
嫌だと思わなかったとしても、「マナー」としてマズイなら止めた方が良いという様な、
ハードルがあると思いますね。
あと、もう少し考えを進めてみて思ったんですけど、
その欲望を叶えてくれる人間(人間に限らないかもしれないですけど)って、既にいません?
いや、確かに中々見つからないって部分は、分野によってはあった(マニアックだと中々ね)んですけど、
個人的なエロス方面の欲望については、もしかしたら全て満たされたかもしれないなぁと思ったので。

あと、これで本当に最後で、キャラクターについて一人だけ。
チェイニーというキャラがいるんですけど、
彼を見ていて、以前の記事 http://d.hatena.ne.jp/kitoku_magic/20140326/1395845525 内の、
「N-N」に当てはまるのはチェイニーでは?と思いました。
だから、理想のリーダー像はチェイニーみたいな人間であるという暴論w
詳しくはゲームをやって「発言」に注視してもらえればと思いますけど、
彼は自分で「人間でも竜でも、俺は中途半端過ぎる」みたいな事を言っているんですよね。
で、中途半端だからこそ、人間の立場にも立てるし、竜の立場にも立てるんじゃないかなぁと。
このゲーム、人間と竜の争いな部分もあるので。
あと、性格的にも「勤勉ではなく、怠惰」にも見えますし。

2.戦略について

ストーリーが予想以上に長くなりましたけど、
ここからが、このゲーム特有の肝な部分。
戦略において、一番のポイントになると思われるのが、「リソース管理」だと思います。

通常のRPGで多いと思われる点として、
「敵が強くて倒せないから、雑魚敵を倒して経験値やお金を稼ぐ」という点があると思いますけど、
このゲーム、リメイクで追加された機能で出来るかもしれない(僕は原作と同じ様にプレイしたので不明)ですけど、
これが、「ノーリスク」では出来ません。
「闘技場」や「訓練場」を使えば出来ますけど、そこには「死んだら終わり」というのと、
「お金が減る」というリスクを負う必要があります。
あ、ただ、いわゆる「ボスチク」というのはありますね。
難易度ルナティック(最も難しい)だと、そこにも制限が設けられてますけど。
とはいえ、基本的には「得られる経験値」も「得られるお金」も「得られるアイテム」も、
「無限」じゃなくて「有限」なんですね、このゲーム。
だから、「戦略考えないと詰む」んです。
まぁ、難易度が一番簡単なノーマルだと、ちょっとやそっとの失敗じゃ勿論詰まないと思いますけど、
でも、「物凄い緊張感」があります。
ボタン一個押すのでも、「本当にこれで大丈夫か?」と何度も葛藤しますしw

で、現実の人生でも、「あらゆるものは有限」だと思うんですね。
「人生の時間」・「お金」・「合う人間の数」・「仕事をするメンバーの数」・「学ぶ分野の量と質」などと、
書き出したらキリがないわけですけど。
ですから、戦略大切なんじゃないかと。
そういえば、リソース割り振りといえば、こういう http://d.hatena.ne.jp/gallu/20120122/p1 のもありますね。
このゲーム内でも、マイユニットのパラメータをどう作成するか?というのがありますし。

で、戦略を考える上でのポイントとして、
「職種という役割」が大切になってきまして。
つまり、「前方で戦う騎馬隊や戦士」とか、
「周囲を撹乱するペガサスナイト」とか、
「後方から、援護射撃的に弓を放つアーチャー」とか、
「後方で回復をし続けるシスター」とか、
あと「軍師」もいますけど、このゲームだと「プレイヤー自身が軍師」かな。
で、どの役割も必要なんですよ、というか、「偏ったら負ける」んですね。
まぁ、ゲーム内のマップ(一種の局面)によっては、
偏っていても勝てる(正確には「負けない」、逃げた方が良いマップもありますし)時もありますけど。
あと、上記の中だと、
特に、「援護射撃」なんかは、地味で重視されていない様に感じますね。

あと、個々が弱い集団だから勝てないという点については、
ニコ動に「イラナイツ」というプレイ動画がありまして。
これ、要するに「弱くて使えないキャラばかりを使って、クリアする」という壮絶企画で、
ニートに希望を持たせる良い企画だと思いますw
だからですかね、こういう記事 http://bylines.news.yahoo.co.jp/miyazakitomoyuki/20131210-00030532/ を読むと、
なんか、希望を持ってしまうのはw
ただ、イラナイツの場合、軍師(プレイヤー自身)が優秀じゃないと、
さすがに難しいと思いますけど。

あと、「詰む」っていう点について、
難易度がルナティックだと、確かにちょっと間違えただけで詰むんですけど、
じゃあ、現実の課題の全て(課題の内容によっては、確かに難しい)が、
ルナティック並みの難易度かというと、
別にそんなことはないと思うんですけどね。
人生が詰むケースって、一回や二回の失敗の結果じゃなくて、
何百回(もっと多いかも)とか失敗した結果だと思います。
大学に行けなかった、新卒で入社出来なかった、正社員になれなかった、結婚出来なかったとしても、
別に挽回など幾らでも出来ます。
ここに、高卒で、25歳過ぎまで正社員になれず、転職も7回ぐらいしていて、
友達の数も一桁で、30年以上彼女いなくて童貞の人間もいますけど、別に普通に生きてますし、
下手するといわゆる「勝ち組(ただ、勝ち基準が多分、通常とは違うと思うが)」にもなってしまってますし。

更に、こういうのもあるかもしれません。
戦略をバラすという点について、
バラしたら負けると思うんですけど、それでもバラす(よく、ネットとか本で成功事例みたいなやつが公開されてますよね)のは、
勝ち負けに拘っていないか、もしくは今のレベルで勝ち負けしようと思っていないというのが、ある様にも感じますね。
まぁ、「切磋琢磨」というのが、根っ子にあるのかもしれません。
逆に、戦略をバラしていないのに、あっさり見抜かれる戦略というのは、
それは戦略としての質が低いんじゃないかなぁとも。

なんか、どんどん追加されてますけど、
あと戦略でも「短期的」と「長期的」があるなぁと。
ゲーム内でも、少ないマップ数をクリアするだけなら、
あんまり戦略考えなくてもいけるんですけど、
その調子でずっとプレイし続けたら、後で詰んじゃうとか。
だから、先を見越しつつも、
目の前の課題をクリアするという視点が大切かなと。
で、ココ結構難しい所だと思うんですけど、
やっぱり、長期的に考えるのは、短期的に見て余裕がある時じゃないと危険だと思うので、
まずは、目の前に注力が基本で、
で、目の前に余裕が出来たら、先々の事も考え始めるのが良いんじゃないですかね。
先々の事を考えていても、
目の前がピンチで死んだりしたら、基本的には無駄に終わってしまいますし。

あと最後に、これはちょっと変則的なケースですけど、
戦略を「考えない」方が良い場合もあると思います。
例えば、子供が泣くっていうのは、戦略じゃなくて本能だと思うんですけど、
そこで、泣かないという戦略を子供に取られても、
親としては、多分困るんだろうなとw
だから、こういう場合は、戦略なんぞは考えない方が良いんでしょうし。

戦略については以上で、
じゃあ、このゲームをプレイするにあたって、特に時間が無い人に推奨したいのが、
ゲームの本編「じゃなくて」、
「サブシナリオ」である「新・アカネイア戦記」や、
「ダウンロードしてプレイする配信シナリオ」だと、
「1マップのみのプレイ」も出来る(しかも、アカネイア戦記の方は採点も出る)ので、
これらが良いのではないかと。
ただ、難易度は本編の最初より多分高そうですし、
ダウンロードするシナリオは、
コレ http://www.nintendo.co.jp/support/information/2014/0227.html が終了すると、
終わりっぽいので要注意ではあるんですけど。

まぁ、このゲームについては、こんな感じでした。
個人的には、ルナティックがあるから、
飽きなければ5年ぐらいは十分遊べそうなゲームだと思いますねw
だって、マジで「手強いシミュレーション」だしw

ファイアーエムブレム 新・紋章の謎から学ぶ_その2
http://d.hatena.ne.jp/kitoku_magic/20140526/1401095773